桃山堂ブログ

歴史、地質と地理、伝承と神話

『「馬」が動かした日本史』、北上次郎氏に紹介していただきました。

拙著『「馬」が動かした日本史』(文春新書)を、「本の雑誌」の創刊メンバーで評論家の北上次郎(目黒考二)氏に紹介していただきました。 www.nikkan-gendai.com「 「日本は『草原の国』であったという指摘が新鮮だ」という書き出しで、<なぜ、日本列島に…

古代の浅草は馬の放牧地だったのか?

内外の観光客でにぎわう東京・浅草の浅草寺。 浅草の界隈には、平安時代あるいはそれよりもずっと古い古墳時代から、馬の放牧地があったという説があります。 拙著『「馬」が動かした日本史』(文春新書)のなかから、謎多き浅草寺の歴史に関係するかもしれ…

野馬土手──千葉県の各地に残る幕府直営牧場の遺構

拙著『「馬」が動かした日本史』(文春新書)掲載のこの地図は、幕府直営牧場の領域を示したものです。江戸時代半ばの地図をもとに、千葉県が復元したものですが、下総国(千葉県北部)の五分の一くらいを放牧地が占めている印象で、にわかに信じられないよ…

寒立馬──下北半島で自然放牧される馬たち

2020年1月20日刊行の文春新書『「馬」が動かした日本史』にかかわる写真を中心に関連する記事を書いています。今回は下北半島の話題です。 下北半島の北東部突端にある尻屋崎(青森県下北郡東通村)に、自然放牧されている野飼いの馬が三十頭ほどいます。「…

古墳時代の「河内の馬飼い」の記憶をとどめる大阪府四條畷市

2020年1月20日刊行の文春新書『「馬」が動かした日本史』にかかわる写真を中心に、関連する話題を書いています。第2回は、大阪府の河内地方にあった古墳時代の馬産地についてです。 古墳時代の河内地方には、ヤマト王権の牧があったといわれています。その中…

御崎馬──宮崎県串間市に生息する半野生の馬

2019年1月20日刊行の文春新書『「馬」が動かした日本史』にかかわる写真を中心に、関連情報を紹介します。第1回は、宮崎県串間市にいる日本固有の馬である御崎馬(みさきうま)です。 宮崎県でも最も南にある串間市。さらにその南端の都井(とい)岬に、百二十…

縄文時代の「朱」の遺跡、徳島県で発見

2019年2月19日付けの新聞各紙に、徳島県阿南市で縄文時代の朱(辰砂、水銀朱)の生産遺跡が発見されるという記事が出ていました。 徳島県阿南市は、弥生時代の朱の生産遺跡のある場所として有名ですが、縄文時代にさかのぼるとは! 今後のさらなる調査が期待…

邪馬台国に関心のある方は必見! 本日10月4日発売『週刊文春』の「私の読書日記」(鹿島茂氏執筆)は邪馬台国本の紹介です。

本日10月4日(東京周辺など)発売の『週刊文春』に掲載の書評ページ「私の読書日記」は、<邪馬台国研究の秀作、傑作>というタイトルをかかげ、邪馬台国本を三作とりあげています。そのうちの一作として、拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』が紹介されま…

『古代氏族系譜集成』の宝賀寿男氏による拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』の解説的書評の紹介

『古代氏族系譜集成』という本をご存知でしょうか。 国立国会図書館の開架式の部屋のひとつ人文総合情報室には、系図・系譜にかかわる文献を並べているコーナーがあり、太田亮『姓氏家系大辞典』などの基本文献とともに、宝賀寿男氏による『古代氏族系譜集成…

縄文本・古代史本の愛読者にも超お勧め! 映画『縄文にハマる人々』

評判を聞きつけ、遅ればせながら、ドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』を見てきました。まったく私の個人的な観察にすぎないのですが、来ている人たちの大半は、アート系男女、スピリチュアル系女性、ディープな映画マニアであるように見えました。と…

『邪馬台国は「朱の王国」だった』が朝日新聞の書評欄で紹介されました。

拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』(文春新書)が、「古代国家の実像探る思考実験」というタイトルで、本日9月8日付け朝日新聞の書評欄で紹介されました。 www.asahi.com 「朱の交易が邪馬台国を盟主とする連合国家の最大のミッションであった」という記…

平野邦雄『邪馬台国の原像』──今や絶滅危惧種となった邪馬台国を論ずる東大出身の歴史学者

邪馬台国ブックリスト④ 今回、紹介するのは、2002年に出版された『邪馬台国の原像』です。今や絶滅危惧種ともいえる邪馬台国を論じる東大出身の歴史学者。平野邦雄氏はもしかすると、その最後のひとりだったかもしれない研究者です。 邪馬台国の原像 作者: …

武藤与四郎『日本における朱の経済的価値とその変遷』──日本列島の鉱山史としての邪馬台国論

朱・辰砂・水銀ブックリスト③ 朱(辰砂)の鉱山の開発が、邪馬台国の建国につながった──というユニークな論点の本が、一九六九年に刊行されています。それが今回、紹介する『日本における朱の経済的価値とその変遷』です。 鉱山史という視点から書かれた本で…

展覧会図録『縄文 1万年の鼓動』── <朱の日本史>は縄文時代に始まる

朱・辰砂・水銀ブックリスト② 今回、紹介する<朱の本>は、現在、東京・上野の国立博物館で開催中の『縄文 1万年の鼓動』の図録です。7月20日刊行の拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』(文春新書)の参考文献ではないですが、朱の日本史をかんがえるう…

三重県の県紙「伊勢新聞」に紹介していただきました。

伊勢新聞の8月5日付文化面で、拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』(文春新書)を紹介していただきました。 三重県かんれんの新刊書をとりあげる「三重の本 書評」というコーナーで、五段組の大きな扱いです。 三重県の伊勢地方は、奈良県の宇陀市・桜井市…

謎の知識人集団のウェブサイトに紹介文を載せてもらいました。

拙著『邪馬台国は「朱の王国」だった』についての紹介文を、大学時代の友人M君たちが共同運営しているウェブサイトに載せてもらいました。 winterdream.seesaa.net うちわぼめ御免 いわゆる〝うちわぼめ〟というやつですから、たっぷり眉に唾をつけて読んで…

ビジネス分野で活躍する人たちにも読んでいただきたい『邪馬台国は「朱の王国」だった』

ネット上にブックレビューを書いている人たちの集う「本が好き!」というサイトに、文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』を献本しました。新作の本を無料で入手できるので、本好きの人には最適のサービスだと思いますが、レビューを必ず書くことが条件…

松田壽男『丹生の研究』──朱の歴史学の先駆けとなった名著

朱・辰砂・水銀ブックリスト① 1970年、早稲田大学文学部の教授であった松田壽男氏の『丹生の研究―歴史地理学から見た日本の水銀』(早稲田大学出版部)が刊行されたことによって、日本の歴史に朱(辰砂)・水銀が深くかかわっていることが知られるようになり…

孫栄健『決定版 邪馬台国の全解決』──〝司馬氏史観〟で読み解く試み魏志倭人伝

邪馬台国ブックリスト③ 文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』を書くにあたって、邪馬台国かんけいの本を、旧作、新作とりまぜて可能なかぎり目を通しました。そのなかで最もインパクトのある本だとおもったのが、孫栄健氏の『決定版 邪馬台国の全解決』…

司馬遷『史記』──不老長寿の神仙幻想と日本列島

邪馬台国ブックリスト② 日本列島に朱・水銀の豊かな鉱床がある──。その情報が、中国文化圏にもたらされたのは、いつごろのことなのでしょうか。 文献のうえでは、三世紀後半に書かれた「魏志倭人伝」における「その山には丹あり」という記述が最初の事例です…

恋塚春雄『真説邪馬台国』──佐世保市にあった自然水銀の鉱山 

邪馬台国ブックリスト① 前回、申し上げたように、本の背景をなす<ネット博物館>構想は実現不可能という結論に至りましたので、現実的にできることとして、『邪馬台国は「朱の王国」だった』のなかで言及・参照している書籍、論文について紹介してみようと…

<未来の本>のための、実現しそうもない企画書

最近、出版した文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』を手渡しかたがた、大学時代の友人と久々に会って、もろもろの話をしたのですが、この本の背景に<博物館/資料館>的なネット空間を築くことができれば面白いのに、というようなことを言われました…

伊勢地方の「朱の歴史」がわかる二つの資料館

奈良と伊勢は日本列島における二大朱産地といっていいと思いますが、残念ながら、奈良には「朱の歴史」がわかる博物館、資料館がありません。文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』に関係する話題を紹介する企画の第四回は、伊勢地方にある二つの博物館…

邪馬台国連合のナンバー2、伊都国に漂う濃厚な朱の気配

2世紀から3世紀にかけての日本列島には、邪馬台国を盟主とする連合国家があったことが、「魏志倭人伝」にしるされています。 30か国ほどの連合国家のうち、ナンバー2といえるのが伊都国(いとこく)です。福岡県糸島市にあたることが確実視されているのは、…

古墳時代に大流行した「朱(あか)い墓」

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』でとりあげた話題を、写真をつかって紹介する企画の第三回は「朱の墓」です。 前方後円墳をはじめとする豪華な古墳を特徴づけるひとつとして、朱(辰砂、硫化水銀)による装飾があります。 「朱一匁、金一匁」とい…

丹生の地名と朱産地

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』(7月20日発売)のスタート地点であり、最も頼りになる道しるべは、丹生(にう、たんじょう)という地名は、古代の朱産地である可能性が高いという学説です。 一九七〇年に刊行された松田壽男氏(早稲田大学教授、東…

朱の石を磨りつぶして、朱の砂とすること。

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』(7月20日発売)に関係する話題を、写真をつかいながら、紹介してみます。第一回は、本書の主人公ともいえる朱の鉱物です。 国旗である日の丸。神社の赤い鳥居や社殿。朱塗りの漆器。印鑑の朱肉。私たちの身のまわ…

『邪馬台国は「朱の王国」だった』、まもなく刊行します。

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』(蒲池明弘)が7月20日、刊行されます。昨年、文藝春秋から刊行された『火山で読み解く古事記の謎』とゆるやかにつながる続編といったところです。 ネット用の告知文です。 古代日本は朱の輸出で繁栄した「朱の王国…

弊社電子書籍『秀吉と翼の犬の伝説』が読売新聞の記事に引用。

弊社電子書籍『秀吉と翼の犬の伝説』が読売新聞の本日四月四日付け夕刊の記事で引用されました。POP Styleというカラーページの「民ゾクッ学」というコーナーです。 「羽犬=グリフォン」説 福岡県筑後市に伝わる翼のある犬、「羽犬」の伝説をくわしく紹介し…

文春新書のPR用無料電子書籍ですが、入魂の一作です。

桃山堂蒲池明弘が執筆した無料電子書籍『火山で読み解く古事記の謎 トラベルガイド ──神話の舞台を歩く』(文藝春秋社刊)が、本日六月三十日、アマゾンキンドルその他の主要電子書籍ストアで入手可能となりましたのでお知らせします。 文春新書『火山で読み…