桃山堂ブログ

歴史、地質学、伝承と神話

邪馬台国は「朱の王国」だった

孫栄健『決定版 邪馬台国の全解決』──〝司馬氏史観〟で読み解く試み魏志倭人伝

邪馬台国ブックリスト③ 文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』を書くにあたって、邪馬台国かんけいの本を、旧作、新作とりまぜて可能なかぎり目を通しました。そのなかで最もインパクトのある本だとおもったのが、孫栄健氏の『決定版 邪馬台国の全解決』…

司馬遷『史記』──不老長寿の神仙幻想と日本列島

邪馬台国ブックリスト② 日本列島に朱・水銀の豊かな鉱床がある──。その情報が、中国文化圏にもたらされたのは、いつごろのことなのでしょうか。 文献のうえでは、三世紀後半に書かれた「魏志倭人伝」における「その山には丹あり」という記述が最初の事例です…

恋塚春雄『真説邪馬台国』──佐世保市にあった自然水銀の鉱山 

邪馬台国ブックリスト① 前回、申し上げたように、本の背景をなす<ネット博物館>構想は実現不可能という結論に至りましたので、現実的にできることとして、『邪馬台国は「朱の王国」だった』のなかで言及・参照している書籍、論文について紹介してみようと…

<未来の本>のための、実現しそうもない企画書

最近、出版した文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』を手渡しかたがた、大学時代の友人と久々に会って、もろもろの話をしたのですが、この本の背景に<博物館/資料館>的なネット空間を築くことができれば面白いのに、というようなことを言われました…

伊勢地方の「朱の歴史」がわかる二つの資料館

奈良と伊勢は日本列島における二大朱産地といっていいと思いますが、残念ながら、奈良には「朱の歴史」がわかる博物館、資料館がありません。文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』に関係する話題を紹介する企画の第四回は、伊勢地方にある二つの博物館…

邪馬台国連合のナンバー2、伊都国に漂う濃厚な朱の気配

2世紀から3世紀にかけての日本列島には、邪馬台国を盟主とする連合国家があったことが、「魏志倭人伝」にしるされています。 30か国ほどの連合国家のうち、ナンバー2といえるのが伊都国(いとこく)です。福岡県糸島市にあたることが確実視されているのは、…

古墳時代に大流行した「朱(あか)い墓」

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』でとりあげた話題を、写真をつかって紹介する企画の第三回は「朱の墓」です。 前方後円墳をはじめとする豪華な古墳を特徴づけるひとつとして、朱(辰砂、硫化水銀)による装飾があります。 「朱一匁、金一匁」とい…

朱の石を磨りつぶして、朱の砂とすること。

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』(7月20日発売)に関係する話題を、写真をつかいながら、紹介してみます。第一回は、本書の主人公ともいえる朱の鉱物です。 国旗である日の丸。神社の赤い鳥居や社殿。朱塗りの漆器。印鑑の朱肉。私たちの身のまわ…

『邪馬台国は「朱の王国」だった』、まもなく刊行します。

文春新書『邪馬台国は「朱の王国」だった』(蒲池明弘)が7月20日、刊行されます。昨年、文藝春秋から刊行された『火山で読み解く古事記の謎』とゆるやかにつながる続編といったところです。 ネット用の告知文です。 古代日本は朱の輸出で繁栄した「朱の王国…