桃山堂ブログ

歴史、地質と地理、伝承と神話

2021-01-01から1年間の記事一覧

雑誌『ムー』に書評を載せていただきました

「世界の謎と不思議に挑戦する」を看板に掲げる雑誌『ムー』(2021年11月号)に、拙著『聖地の条件──神社のはじまりと日本列島10万年史』の書評が掲載されました。 ムー 2021年11月号 [雑誌] ワン・パブリッシング Amazon 著者は神社の始まりとして、それら…

7000万年前の巨大カルデラの跡に鎮座する琵琶湖東岸の神社

近江商人の歴史を取材する必要があって、滋賀県の近江鉄道沿線を歩きまわったばかりです。余った時間を利用して、近江商人の大量輩出地として知られる東近江市に鎮座する太郎坊・阿賀(あが)神社に参詣してきました。阿賀神社の鎮座する山は、日本列島の誕…

なぜ、10万年前を視野に入れて、「出雲」について考える必要があるのか?

最近、『聖地の条件──神社のはじまりと日本列島10万年史』(双葉社)という本を出したのですが、私がいちばん訴えたかったのは、 出雲が日本最古の聖地である謎は、出雲の10万年の歴史のなかで考える必要がある というテーマです。 友人や知り合いにできたて…

古代出雲のキーワード「玉髄」という石について

私、蒲池明弘の新刊『聖地の条件──神社のはじまりと日本列島10万年史』が8月20日、双葉社より刊行されます。今回のブログでは、本のほうには十分に書き込めなかった鉱物ネタを紹介します。 玉髄の石器、メノウの勾玉 前回、話題にした島根県のアマチュア考古…

出雲の「神様石器」と日本列島の中期旧石器時代をめぐる論争史

私、蒲池明弘の新刊『聖地の条件──神社のはじまりと日本列島10万年史』が、8月中旬、刊行されます。 本では十分に書ききれなかった話をふくめて、もろもろの話題を紹介したいと思います。 東北から消滅した日本列島最古の遺跡 日本列島で最古とされる遺跡が…

出雲で見つかった10万年くらい前とされる旧石器時代の遺跡について

『聖地の条件──神社のはじまりと日本列島10万年史』を、8月中旬、双葉社より刊行します。 出雲大社、諏訪大社、熊野本宮大社など、はじまりの時も定かではない古い神社をとりあげ、「神社のはじまり」の謎を追究する内容です。 本に書けなかった話題、掲載で…