桃山堂ブログ

歴史、地質と地理、伝承と神話

弊社電子書籍『秀吉と翼の犬の伝説』が読売新聞の記事に引用。

弊社電子書籍『秀吉と翼の犬の伝説』が読売新聞の本日四月四日付け夕刊の記事で引用されました。POP Styleというカラーページの「民ゾクッ学」というコーナーです。

 

「羽犬=グリフォン」説

 

福岡県筑後市に伝わる翼のある犬、「羽犬」の伝説をくわしく紹介している記事です。

 

筑後市には、羽犬塚という地名があって、豊臣秀吉が薩摩への遠征のときつれていた羽根のある犬が当地で死んだから、あるいは、羽根のある犬が秀吉の軍勢に歯向かった、等々の伝説が生じています。

 

羽犬伝説については諸説紛々として、結論が出る見通しもないようですが、弊社電子書籍『秀吉と翼の犬の伝説』では、当地の地質的な特性に着目して、新しいアイデアを提示してみました。

 

筑後地方は大分県からつづく金の鉱床があって、中世から、金の産地として知られたところです。ヨーロッパの伝説界には、翼のある獅子であるグリフォンがいるので、「羽犬」はその変形した日本版ではないかと考えてみたのです。

 

グリフォンは、黄金を発見し、それを守護する聖獣であると信じられているからです。

そして、豊臣秀吉も「黄金太閤」の異名をもつほど、金とのかかわりをもっているからです。

 

こじつけが過ぎる珍説かもしれませんが、歴史ミステリーめいた謎解きによって、羽犬伝説の魅力がアップできればとおもい、電子書籍として発表した次第です。

 

一見の価値あり

 

読売新聞の記事の末尾に、こんなことが書かれています。

 

羽犬像は造形的にかっこよく一見の価値があります。地元にとっては今や、観光の鉱脈になっていることは間違いなさそうです。

 

たしかに、翼をもつ犬という造形は魅力的です。

この際、世界的観光地をめざして、一層のPRを、地元関係者の皆さんに期待したいところです。